4月18日(月)。アメリカではPatriot’s day(愛国者の日)。
この日にボストンマラソンが開催されます。今年はロンドンマラソンが秋開催になったことから、強い選手たちがボストンマラソンに集結。男子はベルリンとオリンピックを除く、WMM(ロンドン、シカゴ、NYC、東京、ボストン)の王者たちが集まったことから、史上最高のハイレベルなレースになることが予想されていました。
その結果、男子で優勝したのは・・・WMMの優勝経験がないケニアのエバンス・チェベトとなりました。
WMM王者たちの結果
レースの速報はこちらでみることができます。
上位25名の中でWMM優勝者をみると
- 2位:ローレンス・チェロノ(シカゴ、ボストン優勝)
- 3位:ベンソン・キプルト(前回のボストン優勝)
- 6位:アルバート・コリル(前回のNYC優勝)
- 11位:ベルハヌ・レミ(ボストン優勝)
- 18位:ジョフリー・カムウォロル(NYC優勝)
- 20位:川内優輝(ボストン優勝)
となっています。カムウォロルが18位というのは悪い意味で衝撃的。事前のインタビューでは調子が良いとのことでしたが何かアクシデントがあったのでしょうか?7月には世界陸上もあるのですが・・・。
川内選手の順位も結構シビアです。日本のトップクラスの選手でこの位置というのが今の日本の世界における立ち位置を表しています。
それよりもシセイ・レマ(ロンドン王者)、ビルハヌ・レゲセ(東京王者)、レリサ・デシサ(ボストン、NYC、世界陸上王者)といったエチオピア勢の名前が無いのもびっくりです。みんなハーフ〜35kmの間で途中棄権しています。勝てないor3番以内に入れないと踏んだら辞めて、次に備えるというのがエチオピアスタイルです。一部では批判はあるけど、無駄に長い距離を走って故障リスクを高めるよりは良いということでしょうか?
びわ湖王者がボストン王者に
そんな中優勝したエバンス・チェベト。過去のレース結果を含めたプロフィールはこちらになります。
現在33歳(僕と同い年です)。過去のマラソンは
- 2014年プラハマラソン2位(2時間8分17秒)
- 2015年プラハマラソン2位(2時間8分50秒)
- 2016年ソウルマラソン2位(2時間5分33秒)
- 2016年ベルリンマラソン5位(2時間5分31秒)・・・ベケレとキプサングが世界記録ペースで走っていたレース
- 2017年東京マラソン4位(2時間6分42秒)・・・キプサングが2時間3分台のコースレコード
- 2017年バレンシアマラソン2位(2時間5分30秒)
- 2018年ボストンマラソン途中棄権・・・天気が大荒れ、川内選手が優勝
- 2019年ミラノマラソン2位(2時間7分22秒)
- 2019年ブエノスアイレスマラソン優勝(2時間5分00秒)
- 2020年びわ湖毎日マラソン優勝(2時間7分29秒)
- 2020年バレンシアマラソン優勝(2時間3分00秒)
- 2021年ロンドンマラソン4位(2時間5分43秒)
そして今回のボストンマラソン優勝(2時間6分51秒)となります。
運の悪い途中棄権こそありますが、全体的に安定していて最低順位が5位というのも凄まじいですね。東京、そしてびわ湖での活躍を経て世界のトップに登っていったチェベトの今後の活躍が楽しみです。