前回はオレゴン世界陸上男子マラソン代表を予想しました。
今回は女子の予想となります。
まずは選考基準のおさらいから
どのようにして選ぶのか?
選考要項はこのようになっています。
- JMCシリーズⅠのチャンピオン(第105回日本選手権者) ただし、対象者が辞退した場合は、JMCシリーズIのランキング上位者から1名選考。
- 各選考競技会において派遣設定記録を満たした日本人2位以内であった競技者の中から各選考競技会で の記録、順位、レース展開、タイム差、気象条件等を総合的に勘案し、本大会で活躍が期待されると評価された競技者。ただし、選考基準(1)で選考された選手が2位以内に入った場合は、その選考競技会について は、日本人3位までを対象とする。*ちなみに男子の派遣設定記録は2時間7分53秒、女子は2時間23分18秒
- 選考基準(1)、(2)で上限に満たない場合は、各選考競技会において日本人2位以内でJMCシリーズIのラ ンキング上位の競技者。
(引用)オレゴン2022世界陸上競技選手権大会マラソン日本代表選手選考要項
https://www.jaaf.or.jp/files/upload/202107/02_105245.pdf
女子の代表はどうなる?
男子同様、選考の土俵に立っている選手達をみていきましょう。
まず(1)を満たすのは一山麻緒選手(ワコール)。今回の東京マラソン2021と周回コースで走った昨年の大阪国際女子マラソンで獲得したポイントが対象です。
(2)をみるために、各選考レースの2位以内(東京は一山選手が1位のため、2・3位)をみてみると
大阪国際女子マラソン
1位松田瑞生選手(ダイハツ)2時間20分52秒(自己ベスト)
2位上杉真穂選手(スターツ)2時間22分29秒(自己ベスト)
東京マラソン
日本人2位新谷仁美選手(積水化学)2時間21分17秒(自己ベスト)
日本人3位森田香織選手(パナソニック)2時間27分38秒(自己ベスト)
名古屋ウィメンズマラソン
日本人1位安藤友香選手(ワコール)2時間22分22秒 自己ベスト2時間21分36秒
日本人2位細田あい(エディオン)2時間24分28秒(自己ベスト)
以上の選手で派遣設定記録の2時間23分18秒を突破しているのは松田選手、上杉選手、新谷選手、安藤選手の4名となります。
選考予想
以上を踏まえて予想するとまず(1)を満たしており確定なのが
一山麻緒選手
現役日本人最速ですし、2020年の名古屋ウィメンズ以降、日本人相手に負けなしです。オリンピックで入賞したことからも世界レベルの実力です。
2人目は松田瑞生選手でしょう。記録の面で文句なしなのに加えて、MGC以外で外したことがなく、彼女が世界の舞台でどのような走りをするのか気になる方も多いでしょう。個人的には今の日本人女子マラソンは一山選手と松田選手の2人が力的に飛び抜けていると思っています。
迷うのが3枠目。東京マラソンで初マラソンながら好走した新谷選手か、名古屋ウィメンズマラソンで日本人1位に入った安藤選手。
日本人1位ということを評価するならば安藤選手。記録では新谷選手に1分劣りますが、25kmくらいから単独走で気温も20℃を超えていたことを考慮すると、東京マラソンと同じくらいのコンディションなら20分台がでていたかもしれません。
ただし、安藤選手は駆け引きに強いところをあまり見せたことが無く、MGCや今回の名古屋でもそうなのですが、前につけるだけついていって、駄目になったらあとはペースが右肩下がりになってしまうのが難点です。マラソン優勝経験もありません。
新谷選手はマラソンに関しては未知数ですが、大舞台の経験が豊富で、要項にある
本大会で活躍が期待されると評価された競技者
という点でみると安藤選手を上回っていると思います(あくまで個人の意見です)。
そういう点を踏まえて
①一山選手
②松田選手
③新谷選手
の3名を予想します。
この予想はおそらく外れるでしょう。安藤選手が3枠目に入ってくると思います。でも安藤選手か新谷選手かと言われると、なんとなく結果が予想できてしまう安藤選手よりは新谷選手のほうが可能性はあるのではと思います(安藤選手、本当に申し訳ございません)
なお、「もうマラソンを走りたくない」と言っている新谷選手が代表を辞退した場合は、安藤選手が入るのは間違いないでしょう。
個人的には安藤選手には今年の夏に中国杭州市で開催されるアジア選手権を走ってほしいです。優勝を経験してほしいのと、暑さへ対応もしてほしい。この2つを手に入れ、安藤選手には今よりもっと強くなってほしいです。
以上、オレゴン世界陸上2022の代表予想でした。