ベケレが欠場も・・・
4月18日(月)に開催されるボストンマラソン。
男性エリート選手から世界歴代2位の2時間1分41秒の自己ベストを持ち数々の世界大会での優勝という偉業を成し遂げてきたケネニサ・ベケレと2時間2分57秒のベストを持つタイタス・エキルの欠場が発表されました。
とても残念ではありますが、かわりにビルハヌ・レゲセとシセイ・レマの2名が追加。この2名の追加によりただでさえすごいと言われる今年度のボストンマラソン男性部門がさらにすごくなりそうです。
今回はなぜすごいのか、を説明する前にそもそもボストンマラソンはなんなのかを説明します。
ボストンマラソンとは
ボストンマラソンは東京、ロンドン、ベルリン、シカゴ、NYCとともにワールドマラソンメジャーズという世界最高峰のマラソン大会の集まりの1つです。テニスでいう4大大会(ウィンブルドン、全米、全豪、全仏)みたいなものです。
その中でもボストンは特別感があると感じます。
世界最古のマラソンレース
ボストンマラソンは今年で126回目。これは世界で最も回数を重ねたマラソン大会と言われています。
僕が走ったのが120回目。このときが初めて女性が走って(男性と偽っていた)50年と言われていました。
優勝者は50年後に招待される
ボストンマラソンに優勝した選手は50年後に招待されるというルールがあります。僕が参加した120回目の50年前はメキシコシティ五輪で銀メダルを獲得した君原健二さんが参加されていました。
瀬古さんや川内優輝選手もいずれ招待されることになるのでしっかり準備しておかないといけません。
起承転結があるコース
マラソンは人生のようだ、とはよく言われます。ボストンマラソンはまさにそういうレース、というよりコースなのです。
上のリンクのコースマップをみてもらうと分かるのですが、ボストンマラソンは最初の12kmくらいまでは下りが続きます(実際には下り中心で途中に上がりもありスピードはでない)。その後しばらくは平坦が続きます。
25kmからは4回にも渡る上り坂。特に最後の上り坂は「心臓破りの坂(Heartbreak hill)」と呼ばれるほど凄まじいらしいです。僕は3回目の坂までにすでに心が折れていましたけど。
4回の坂を終えた33kmくらいからは下りが始まります。ここですさまじいスピードに切り替えるエリート選手も多くみられます。
- 前半の下り=起
- 中盤の平坦=承
- 4つの坂=転
- 33kmからの下りからゴールまで=結
と見事なまでにストーリー性があるのがボストンマラソンの特徴です。
街全体がマラソンムード
空港を降り立ってから、街中にいたるまで、これからボストンマラソンですよ〜っという雰囲気で溢れています。ボストンマラソンの公式ジャケットを羽織っている人もたくさん歩いています。テレビをつけるとボストンマラソン特集をしていたり、天気予報ではレース中の気温や風についても紹介している。そしてもちろん、応援も凄まじい(特に最後の1km)。
今までシカゴ、ベルリン、NYC、東京も走りましたが、ここまでマラソンと街が一体化しているのはみたことがありません。42.195km以外にもマラソンを経験できる、それがボストンマラソンです。
次回は今年のボストンマラソンがやばい理由を紹介していきます。