以前、杭州アジア大会が延期となり、それはそれで良かったのではないか?アジア大会から得られるものなんてそんなに無いのではないか?ということを上の投稿で書きました。
今回はアジア大会が無くなったことで、どのようなスケジューリングをしてパリ五輪の選考会であるMGCに備えるかというのを考察します。
MGCから逆算すると
MGCが開催されるのが前回同様の9月だとします。フルマラソンの準備を万全にするのであれば練習期間はおよそ6ヶ月はほしいところ。それを考えると3月以降を練習に当てることになるので、3月に開催される東京マラソンや名古屋ウィメンズマラソンに出場するのは得策ではありません。
国内レースですと、大阪国際女子マラソンが1月末、大阪マラソンが2月末。海外レースですとWMMであるボストン、ロンドンはともに4月となるので、これらに出場することも現実的ではありません。
東京五輪代表選手たちの足跡
ここで参考までにMGCを経て東京五輪代表になった4選手の足跡を振り返ります。
中村匠吾選手(富士通)MGC1位
MGCを決めたのは2018年3月上旬開催のびわ湖毎日マラソン。その後、6ヶ月後に開催されたベルリンマラソンで2時間8分台の自己ベストを出して4位入賞。その1年後にMGCを走り優勝しています。
びわ湖(6ヶ月)ベルリン(1年)MGC
となっています。
服部勇馬選手(トヨタ自動車)MGC2位
MGCシリーズで初めてマラソンを走ったのは2018年の福岡国際マラソン。そこで2時間7分台で優勝し、その10ヶ月後にMGCを走って2位に入っています。
福岡国際(10ヶ月)MGC
前田穂南選手(天満屋)MGC1位
前田選手がMGCを決めたのは2017年8月の北海道マラソン。優勝してMGC進出者第1号となりました。その後、2018年1月の大阪国際、9月のベルリンマラソンと走り、MGC出場。優勝を飾りました。
北海道(5ヶ月)大阪国際(8ヶ月)ベルリン(1年)MGC
鈴木亜由子選手(日本郵政G) MGC2位
鈴木選手がMGCを決めたのは2018年8月の北海道マラソン。そしてその次がMGCになりました。MGCがマラソン2回目、オリンピックが3回目というのが驚きです。
北海道(13ヶ月)MGC
これらを踏まえると、どの選手も6ヶ月以上、それどころか1年ほど期間を空けている選手もいます。それだけマラソンというのは詰め込みすぎると力を発揮できないスポーツだということです。
次回は上記を参考にどのレースに出場して準備をしていけばいいのかについて書いていきます。