杭州アジア大会延期(3)MGCに向けて

杭州アジア大会延期(2)代表選手たちのこれから

前回の投稿で、今夏開催の杭州アジア大会が延期になったこと、それを受けて選手たちのスケジュールが変わること、前回の東京大会のMGC1,2位がどういうレースに出場してきたかということを振り返りました。

今回はそれをうけて、どのようなレースに出場したら良いかを考察します。

MGC前のレースの条件

前回のMGCで結果を出した4選手の共通点は

  1. シーズン1(MGCは2年間のシリーズとなっていてシーズン1,シーズン2となっている)突破者はその後1回はフルマラソンを走っている→中村匠吾選手、前田穂南選手
  2. シーズン2の突破者は1回のみ→服部勇馬選手、鈴木亜由子選手
  3. MGC開催年の1月以降はレースに出場していない→全員。マラソンを1回走るごとに休養が必要なのと、マラソンを走ること自体の準備に時間を要するからと思われる

候補となるレース

北海道マラソン2022

前回のMGCで結果を出した女子の2選手は奇しくも北海道マラソンでMGC出場権利を獲得した選手たちでした。北海道マラソンで結果を出すということは、同じ暑さの中で開催されるMGCでも結果を出すということに繋がりやすそうです。

また、北海道マラソンはペーサーがつかないため終始駆け引きが行われます。そういう点でもMGCの予行演習としてはこれ以上無い舞台です。

ベルリンマラソン

スケジューリングという意味ではベルリンマラソンが1番良いかもしれません。前回のMGCで1位になった中村選手はベルリンマラソンに参加し2時間8分台で4位に入りました。ベルリンマラソンは9月開催。このときの調整法をもとに同じく9月開催のMGCに向けて良いスケジュールが組めたそうです。

記録が狙えるというのがベルリンマラソンのポイントですが、これは一長一短です。仮にここで日本記録とか出してしまうと、注目を浴びすぎてしまいプレッシャーとなり、MGCでは逆に力が発揮できない可能性があります。ほどほどにタイムを出して(男子なら2時間6分台、女子なら2時間21分台)、プレッシャー無くいい気分でMGCに挑むのが良いかもしれません。

NYCマラソン

先のベルリンマラソンは海外レースで世界の強豪と競えるレースですが、ペーサーがついており速い選手は世界記録ペースで走ってしまうため、あまり”競争をしている感”はありません。

対してNYCマラソンは駆け引きあり、アップダウンあり、競争相手も世界のトップクラスと、オリンピック本番を見据えるならこれ以上ないレースです。ここで結果をだすことはオリンピック本番でも結果を期待できるということになります。

MGC自体の対策ということを考えると、ペーサーなしのレースということくらいしかないですが、海外勢と競える貴重な機会ということを考えるとNYCマラソンに挑戦しても良いかなと思っています。

まとめ

北海道マラソンの利点:暑さの中のレース、ペーサーなし、ここで活躍するとMGCでも活躍しやすい(女子)

ベルリンマラソンの利点:開催月が9月なのでここでの調整を翌年のMGCに活かすことができる、記録がでやすい、強い海外勢と競えるかもしれない(同じくらいの力の選手がいれば)

NYCマラソンの利点:ペーサーなしレース、強い海外勢と競える貴重な機会、起伏があるコース

杭州アジア大会の代表選手たちは一体どのレースを選んでくるのでしょうか?上に挙げた3レースかそれとも別のレースか?楽しみです。

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