東京マラソン2021感想その3〜気になった選手たち

昨年のびわ湖毎日マラソンほどではないけれど、好記録が続出した日本人選手達。その中でも気になった選手をみていきます。

其田健也(JR東日本)記録 2時間7分23秒

駒大時代、高校時代(5千m世代最速タイムの13分50秒)の実績のわりになかなか思うような走りが出来ず(区間賞はなかった)最後の箱根でも1区で遅れた印象が強かった其田選手。その彼がびわ湖での8分台に続き、東京マラソンで7分台を記録。鈴木選手がびわ湖時より30秒遅くなっていることを考えると、30秒以上タイムを縮めた其田選手の凄さが分かります。

MGC出場権も獲得し、駒大OBは大塚選手(九電工)、西山選手(トヨタ)、中西選手(トーエネック)、山下選手(三菱重工)に次ぐ5人目です。大学でやり切らず、伸びしろを持たせたまま実業団におくる、駒大らしさが発揮されています。

佐藤悠基選手(佐川GH)記録 2時間8分17秒

今井選手(トヨタ九州)、岡本選手(中国電力)が大阪マラソンで活躍したのが記憶に新しいですが、東京マラソンでもベテランでありレジェンドの佐藤悠基選手が自己ベストでMGC出場権も獲得。実業団ハーフで60分台で走っていることを考えると、展開次第ではさらに記録を縮めることも考えられます。キプチョゲや今井選手、岡本選手が37歳ですし、佐藤選手もまだまだできると思っちゃいます。

井上大仁選手(三菱重工)記録 2時間8分33秒

突然いなくなってどうしたのかなと思ったら腹痛で離脱していたようで。そこから挽回しての8分33秒は力の高さを物語ります。35kmから40kmまで16分7秒かかったのがもったいなかったです。次レースで2時間11分27秒で走れば、MGC出場権は獲得できるので、そこは問題ないでしょう。

吉田祐也選手(GMOインターネット)記録 2時間9分20秒

大学4年時の別大、実業団1年目の福岡国際と、マラソンに対して抜群の強さをみせていた吉田選手ですが、今回マラソン3回目にて初めて苦しい結果になりました(でも2時間10分は切っているから力の高さは疑いようがありません)。

勝負の分け目は鈴木健吾選手が飛び出した20km以降。そこでペースが急激に上がっていて、20~25kmのラップは14分34秒になっています。そこまでは良かったですがそこから5km毎は15分4秒、15分28秒、16分31秒、最後の2.195kmは3分45秒ペースとどうしようもなかったのが分かります。普通に考えると、急激にペースを上げたことによるグリコーゲンの大量消費がその後のペースダウンを招いたのでしょう。鈴木選手はそれでも余裕を保てるくらい力があるということです。もし吉田選手があそこでペースを上げず、35kmまでイーブンで押していれば、2時間6分台でゴールできたかもしれません。でも今回の吉田選手は日本人1位を狙っていたわけなので、そういう選択肢はなく、今回の攻めた結果というのは良かったのではないでしょうか?

前述したように吉田選手の強さというのは今回2時間10分を切ったことからも分かります。次戦は記録狙いなのか、もしそうでなければ北海道マラソンで暑さとペースメーカーがいない中で優勝をして、MGC出場を決めながらも、MGCを想定したレース運びができれば面白いのではないでしょうか?

つづく。多分次が最後

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