東京五輪男子マラソン選手たちのその後まとめ

過去4回に渡って、東京五輪男子マラソンで上位に入った8名の選手たちの今までとこれからについて書いてきました。今回はそのまとめとなります。

過去の投稿はこちら

東京五輪男子マラソンの上位選手たちの現在地

東京五輪男子マラソンの上位選手たちの現在地その2

東京五輪男子マラソンの上位選手たちの現在地その3

東京五輪男子マラソンの上位選手たちの現在地その4

あらためて順位と自己ベストのおさらい

あらためて東京五輪の順位と現在の自己ベストのおさらいです。

  1. エリウド・キプチョゲ(ケニア)自己ベスト 2時間1分39秒
  2. アブディ・ナゲイエ(オランダ)自己ベスト 2時間4分56秒
  3. バシル・アブディ(ベルギー)自己ベスト 2時間3分36秒
  4. ローレンス・チェロノ(ケニア)自己ベスト 2時間3分4秒
  5. アヤド・ランダセム(スペイン)自己ベスト 2時間6分25秒
  6. 大迫傑(日本)自己ベスト 2時間5分29秒
  7. アルフォンス・シンブ(タンザニア)自己ベスト 2時間6分20秒
  8. ゲーレン・ラップ(アメリカ)自己ベスト 2時間6分7秒

改めてみるとすごい記録ですね・・・。

オリンピックで上位に入るためには

この結果を受けて、オリンピックで上位、トップ8、に入るためには少なくとも2時間6分30秒を切るタイムが欲しくなってきます。この基準を満たしている現役の日本人選手は

  • 鈴木健吾 2時間4分56秒
  • 大迫傑 2時間5分29秒
  • 設楽悠太 2時間6分11秒
  • 土方英和 2時間6分26秒

の4名しかいません。もちろんまだ走っていないだけで条件が整えばここまで行ける選手はいると思いますが。

ちなみにトップ3に入るためには少なくとも2時間5分は切っておきたいところ。こうなると日本人では鈴木健吾選手1人しかいないわけです。

パリ五輪に向けてMGCの選考会が繰り広げられていて、すでに26名がMGC出場権を獲得しています。

ただここに出場しても世界で本当の意味で勝負するには2時間6分30秒は切っていないと難しい(メダルを取りたいなら2時間5分は切らないといけない)ということになります。暑い夏のマラソンならスピードに劣る日本人でも勝機があると言われていたのは昔の話。今は暑さに強いこと、さらにスピードも求められる時代になりました(7位にアルフォンソ・シンブこそが暑さに強い選手。彼が2時間6分20秒ということは、MGCで1,2位に入る選手がそれくらいの記録をもっていれば、理論上はオリンピックでも戦えるということです)。

オレゴン世界陸上がどうなるか

4年に1度の開催が故に強い選手たちが集まるオリンピック。逆に2年に1度の(今年と来年にかけては連チャン)世界陸上にはそこまで強い選手は集まりません。レベルとしてはWMM(ベルリン、シカゴ、NYC、東京、ボストン、ロンドン)と同じくらいです。

それ故、僕はオリンピックでの8位以内はWMM+世界陸上での3位以内と同等であると考えています。

ワールドマラソンメジャーズとその価値

そう考えるとオレゴン世界陸上の代表に選考されている鈴木選手は記録からみても、MGCでみせた暑さ耐性からみても十分に3番以内を目指せるというわけです。果たして結果はどうなるか?楽しみですね。

 

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